その後のお話【エッセイ漫画】
こちらの漫画のその後のお話。
この漫画を描きながら2ヶ月ほど祖母の家で半日過ごしていました。
と言うのも祖母の家は大きく、1人で過ごすには寂しいから
誰かが祖母の隣にいないといけないと思ったからです。
この漫画を描く2ヶ月前に祖父が亡くなり、
祖母はずっと「夢のごた…(夢のようだ…)」と独り言を言っていました。
「もうアタシも長生きせんでよかね…」ともこぼしていました。
その心の悲しさと寂しさを少しでも埋めれたらと思い、
イラストや漫画を描いては見せていました。
『長生きすることはいいこと』なのかな…?
とふと思いました。
よくテレビで「長生きの秘訣は⁈」なんて聞きます。
長生きすることで巡り会う出会いもあるけど必ず別れもやってくるのであれば
私はそのテレビでよく聞く質問にこう答えるかもしれません。
『出会ってきた人にしっかり別れを言える覚悟を持つこと。』
祖父のお葬式で一枚の白紙の色紙が祭壇に添えられていました。
「ご家族の皆さんで何か一言、書かれてください」と渡され、
他の親戚の人は書く気がなかったのか、はたまた忙しくてそんな暇がなかったのか
「ハルキちゃん、書いていいよ」と言われ、渡されました。
私は祖父が「よく来たな」といつも微笑みながら言ってくれるその日常を描いて、
その時「あぁもうじいちゃんはいないんだな」と大泣きました。
そして翌日、目がボッコリ腫れている自分の顔を見て大笑いしました。